詐欺師がよく使う手口「少額の成功体験」
Instagramで知り合った人から暗号通貨(仮想通貨)の短期取引を学ぶことになり、私たちは「勉強」と称して2回の取引を行いました。
1回目の取引で元本10万円が13万円ほどに、2回目の取引でそれが17万円ほどに増えました。
取引は本当に一瞬。元本全額で仮想通貨を買ったと思ったら、値段を限って即売りに出し、取引成立。
翌日には利益を得ている、といったものでした。
彼の言うままに操作してるだけの私は、そのしくみがさっぱりわからず、もっと知りたいと思うのですが、そんな私に彼は元本を200万円用意できたら、利益はもっと増えると言って来たのです。
それはとてもできないと言うと、せめて100万円は用意できなければ先の勉強はできないから、勉強は一旦停止すると言い出しました。
勉強は続けたい、でもお金は無い

資金が調達できるまで待つしかないと思います。

大丈夫です。私は100万円はあなたにとって大したことはないと思います。hatokoを信じています。
100万円用意することが、大したことではないって?
私に用意できると思っているのだろうか。
私は彼の言葉に一瞬たじろぎました。

私にはお金が無いことを知っていたのに、なぜそんなに多額のお金が必要なことを勧めるのですか?

ただ、提案をしているだけです。
それで、今の私たちの計画は何ですか?

私たちの計画は暗号通貨の取引でお金を稼ぐことです。
問題は資金調達の方法です。
私はこの時、これが詐欺などとはまったく思ってもいませんでした。
彼の思いやりを信じていましたし、お金が無くても自分の生活に不満はありませんでしたが、自営業の息子が資金繰りに苦しんでいるのを、少しでも助けられたらという思いがどこかで働いていたのかもしれません。
資金調達方法、彼の提案

実際、方法はたくさんあります。
私たちはお金を使ってお金を稼ぐ方法を知る必要があります。
私がこれをはじめた時、私は多くの人より勇気がありました。
お金を使ってお金を稼ぐ…?
勇気が必要…?
私はすでに彼の言葉のマジックに引っかかっていました。
私は資金を調達する方法をなんとか考えようとしはじめていたのです。

私にはすでに借金があるので、もうこれ以上借りることはできません。
何かいい方法がありますか?

私が暗号通貨を始めた当初、私は銀行ローンを組みました。
そうか、彼もはじめはお金を借りたんだ。
勇気とは、できると信じて挑戦すること。
大金を借りることを恐れず、きっとうまく行くと信じることだ。

私のような年齢で、そんな大金が借りられるのかわかりませんが、調べてみます。
カード会社なら借りられるかもしれません。

あなたならできると信じています。
1週間で100万円を稼ぐことができるので、ぜひ試してみて下さい。
資金調達に走り出す私
私はその夜のうちにいくつかのローン会社を調べてみました。
もうこれ以上は借りられないと思っていたのですが、案外借りる手段はあるのだということがわかりました。
そして早速申請手続きを始めたのです。
できないと思っていたことが、できるかもしれないと思えた途端、私はできる方へと向かって走り出しました。

申請しました。
明日、一次審査の結果が出ると思います。
合格したら、確認書類の写真が送られてきます。

わかりました。良い知らせを楽しみにしています。

ありがとうLucasu。
私は、暗号通貨について忍耐強く長い時間をかけて教えてくれたあなたを信じていました。
実際、本当に彼は、60歳を過ぎて頭もスマホの操作ももたもたする私に、根気よく付き合ってくれました。
普通だったらイライラするだろうに、この人は凄い人だなあと思っていたのです。
今回も「これ以上お金の用意なんて無理、八方塞がりだ」と思っていた私に、彼が道を開いてくれたと思い込んでいました。

どういたしまして。
私もあなたの人生を変えたいので、友人であり先生としての責任だと思っています。
でも、たとえ私がhatokoを助けたいと思っても、あなたは私の手をしっかりと握っていなければなりませんよ。
そうすれば私がお手伝いできますから。

はい。Lucasu、あなたに感謝しています。
Instagramの中で私を見つけてくれてありがとう。
お金は用意できるかもしれない。
そうすればまた勉強が続けられる。
それに「1週間で100万円稼ぐことができる」と彼は言った。
そうか、そういうことだったのか。
「お金を使ってお金を稼ぐ」という意味がわかった気がしました。
お金は一時的に借りるだけ、すぐに返せるのだ。
その時の私は、本当にそう思っていました。
けれど、この“資金調達”こそが、
私をさらに深く詐欺の中へ引き込んでいく一歩になるとは、
まだ気づいていませんでした。

コメント